-あの頃の僕-

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【恋バナ】あの子からの卒業(実話)その2

【恋バナ】あの子からの卒業(実話) - ストレスフリーな日常を!

 

 

M子と別れて歩いていると、NヒロとNヒロが好きな女の子、S子が待っていた!

「待ってたよ!ってかM子と一緒に帰ってた?」とニヤニヤしながらNヒロが言う。

「より戻したの?」とニヤニヤしながらS子が言う。

 

「ち、違うよ!ただ一緒に帰っただけ…」と弁解をした。

それから3人で帰り、S子を送ってNヒロと一緒に帰った。

 

Nヒロは、M子との事を質問してきたが、

色んな事を聞かれて面倒だったので

「お前はあいつとどうだったんだよ!?」

と、逃げるように話題を無理矢理変えた。

 

「なんも進展なし、普通の仲良い友達って感じかな」とため息交じりでボヤいた。

S子とNヒロは幼馴染みたいな感じらしい。

僕はS子と塾のクラスが一緒なので結構仲が良かったのあり、3人で一緒に帰る事が結構あった。

 

少し公園でNヒロと話すことになり、

明日の生徒会選挙の話をしていた。

「緊張してきた!ってか応援演説の内容、凄かった!なんか嬉しかったよ」と驚いたようにNヒロが言った。

「あぁ、いつもふざけてる訳じゃないさ!やるときはちゃんとやる!特に今回はNヒロの為だし」と少しドヤ顔で返した(笑)

 

「さては信用してなかったな?」と言うと、

「ちょっぴりね(笑)」と返されたので、

「ひっでぇー」と笑いながら砂を投げつけた。

僕は、Nヒロとよくふざけていたので、正直やらかすんじゃないかと思われていたらしい。

 

 

「ってかさ、正直どう思ってんの?M子のこと?」と突っ込まれたので、

「正直わかんない。そもそも何でああなったのか?M子が何であんな行動をとったのか…」

正直な気持ちをNヒロに言った。

 

 

「案外、待ってるのかもよ?」と半分茶化された感じに言われたが、

「あいつ、前から何考えてるかわからない時あったし、緊張紛らわす感じだったんじゃないか?今更より戻すとかないだろ?」と少し冷静になって答えた。

 

 

「まあ、避けないで向き合ってみたら?とりあえず会話だけでもさ」と言われ

「んー、正直好きって気持ちはあるけど…でもあいつが周りにした事とかもあるし、それに離れていったのは、あいつ!」と返した。

 

「周りにした事って、例の呼び出しのやつ?実際本当なの?」Nヒロが首を傾げて言う。

 

M子は独占欲が少し強く、僕と話した女子を呼び出し、

話さないでと怒っていたらしい…悪魔で噂だったが、何人も僕に何とかしてくれと言いに来ていた。

「実際に見てないし、本当かどうかはわからない。ただ好きだから信じたくはない。」と本音を話した。

 

 

 

M子はクラスで目立つ方で、女子の中心核な存在でもあった。

それをよく思わない連中は確かにいた。

僕と別れてからクラスで目立たなくなったのは知っている。

それからは今の言葉で言う、陰キャラ的な存在になっていた。

 

 

「そうゆうの見ちゃうとほっとけないのよ…でもさ、それって同情みたいに思うし、実際…あいつからちゃんと卒業しないとな!って考えてる」

 

「卒業って、他の人を好きになるって事?できるの?まあ、どっちでもいいけど…

でも何かあったら相談してね!友達なんだからさ」と少し心配そうにNヒロが言う。

 

「わかった。遅くなってきたし、そろそろ帰ろう!」とNヒロに言った。

「うん!明日頑張ろう!また学校で」とNヒロが手を上げながら言い、公園で別れた。

 

 

 

 

僕は帰路で考えていた。

生徒会選挙の事なんか、頭から離れていた。

必死に自問自答をしながら、今日の出来事を冷静に考えようと思っていた。

 

 

夜、布団に入っても、考えて寝付けなかった。

M子の事を考えないようにしようと必死だったから。

 

 

 

 

 

翌日。

寝坊はしなかったが、寝不足で頭がボーっとしていて、家に原稿を忘れて取りに戻った。

学校には遅刻してしまったが、

M子と会わなくて済むと思い、今は演説の事だけを考えようとしていた。

 

 

M子の事を考えないように必死だったが、ある事に気づいてしまった。

 

 

M子の事を考えないようにする?

そう思っている時点で、考えているじゃないか…

僕は観念し、考えてしまっている現状を受け入れた。

演説はダメかもしれない、Nヒロに申し訳ないなと思っていた。

 

 

そして、生徒会選挙前の演説が始まった。

僕は同じ場所にいたM子を見ないようにしていた。

僕は4番目、Nヒロが3番目だったと思う。

M子は後ろの方だった。

 

 

 

Nヒロが読み終わり、交代する時

「応援演説、よろしく頼むよ」と緊張が和らいだ顔で僕に言ってきた。

「ごめん、ちょっとビビってる。ミスるかも…」と申し訳なさそうに言うと、

「大丈夫!」と笑顔で返された。

 

 

舞台に立ちマイクの前で

軽く深呼吸をしてから、僕は喋り始めた。

とにかく喋った。

今、頭の中にあるモヤモヤを全て込めた!

 

 

演説を終えると、拍手が起こった。

その拍手で、僕は読み終えたのだと気がついた。

緊張していてほとんど覚えていないが、感情が入った演説で、先生たちが絶賛していたらしい。

 

 

戻ると、Nヒロは何故か泣いていた。

「え!?どしたの!?」と聞くと

「何か凄い感情が入ってたし、自分のこと話されてるから嬉しくて感動した!」と言い、鼻水を垂らしながらNヒロは抱きつこうとしてきた。

 

僕は全力でNヒロを避け、鼻水を何とかするようにと、ポケットティッシュを渡した。

 

 

 

M子の演説の出番になった。

僕はマイク越しのM子の声に耳を傾けた。

 

昨日、指摘したところ上手く喋れてる。棒読みじゃなくて、ちゃんと感情入ってる。

 

そう思いながらM子の演説を聞いていた。

 

 

 

 

演説が終わった。

僕は他の立候補者達と離れた場所に座っていた。

M子が安堵の表情で近づいてきた。

 

 

「ちゃんとできてたじゃん!良かったよ!」と呟くと

「昨日言われたところ、家で練習したもん」とドヤ顔していた。

「ちょっとは役にたっただろ?」

「うん!ありがとう」

「決まるといいな!手応えあった?」

「わからない、でもやるだけやったから悔いはないかな」

 

お互い久しぶりに見せた、2人だけしか知らない笑顔で話をしていた。

 

 

 

このやり取りは誰にも見られていない。

お互い見られないようにしていた。

 

 

 

そして全ての演説が終わり、投票の時間。

立候補者は投票できないが、応援演説者は投票することができた。

 

 

会長、副会長、会計、書記2人

5名の名前を書く。

会長、副会長は立候補者が1人ずつな為

自然と決まる。

Nヒロは副会長だからすでに決まっていた。

 

 

しかし、会計は立候補者が2人と書記は3人立候補していた。

M子は会計に立候補していた。

 

 

僕は投票用紙に

会長の名前

Nヒロの名前

書記の2人の名前

最後に会計の欄に

M子の名前を書かなかった。

そこだけ、空欄にして投票箱に用紙を入れた。

 

 

 

 

 

そして、投票結果が張り出された。

Nヒロは余裕の表情で名前を確認していた。

僕は当然M子の名前があるかすぐさま確認した。

結果は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

M子の名前が会計に書いてあった。

M子を探して辺りを見渡す。

誰かが僕を見ている。視線を感じた。

 

 

 

M子だった。

他の生徒もいたので、生徒と生徒の間からM子を見つけた。

2人の間には5メートルぐらいの距離があった。

僕は、おめでとうと笑顔で口パクをした。

M子は、少し涙を流しながら笑顔で頷いた。

 

 

そして、教室に戻ろうと歩くと、

M子が僕に近づいてくるのがわかった。

 

 

 

僕は、選挙の結果を待っている時に既に答えを出していた。

十分な時間もあったから答えを出せた。

自分の役目はきっとここで終わったのであろう。

これで、M子から卒業しようと決めていた。

 

 

 

僕は気がつかないふりをして、前を歩く会長とNヒロに駆け寄って、お祝いの言葉をかけた。

そして3人で教室に向かった。

 

 

僕は振り返らなかった。

振り返れなかった。

 

 

 

 

しかし、横目で友達と嬉しそうに話しているM子を見つけた。

確認した僕は、M子に話しかけられないように、Nヒロ達と話しながら歩いた。

 

Nヒロが気がつき、話しかけろと合図されたが、僕は首を横に振った。

M子はおそらく僕が1人でいなければ、声をかけてこないのは、何となくわかっていた。

 

 

強がりだったのかも…しれない…

カッコつけたかったのかも…しれない…

 

 

 

 

しかし、会計にM子の名前がなかったら僕は、違う答えを選んでいた。

M子と話をしたり、卒業の答えを出すつもりはなかった。

名前があったことで、僕はそれでいいと決断した。

 

 

 

きっともう大丈夫!

そう自分に言い聞かせた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕はいつもの学校生活を過ごしていた。

相変わらず、友達とバカをやっていた。

 

M子は目立ってはいないが、陰キャラっぽさが無くなったようだ。

NヒロとM子は同じクラスで生徒会も一緒。

NヒロがたまにM子の事を話してくれるから何となく知っている。

 

 

 

 

 

あれからM子の顔を近くで見る事も、話すことも無くなった。

あの生徒会選挙の出来事が、まるで夢のような出来事だったのではないか?

僕はそう思っていた。

もう話すこともないだろうと思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日が来るまでは。

その3に続く。

 

【恋バナ】あの子からの卒業(実話)その3 - ストレスフリーな日常を!